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3. その前に「ゴム」をチェック

前回は「エラストマー」の解説でした。
「エラストマー」は「弾力性のあるゴム状の素材」の総称、との解説をしました。
「熱可塑性エラストマー」の説明をする前に、いわゆる従来型の「ゴム」(加硫ゴムと呼ばれる)について簡単に説明します。
ちょっと遠回りになりますが、これを説明しないことには「熱可塑性エラストマー」の特徴を説明しにくいのです。

一口にゴム、と呼ばれますが、この「ゴム」にも色々あって、良く出てくるものに以下の物があります。













































































略号 名称 説明
NR 天然ゴム ゴムの木の樹液を集めて、固めて作るものです。究極の天然樹脂です。
IR イソプレンゴム 合成ゴムですが、天然ゴムとほぼ同じ組成であり、物性も似ています。機械的強度が強く、耐久性が高いのが特徴です。タイヤ、靴底などに利用されています。耐油性、耐熱性が悪いのが、欠点です。
BR ブタジエンゴム NR,IRと同様、耐久性が高いのでタイヤなどに利用されるほか、耐衝撃性を高めるためにプラスチックにブレンドする改質材としても利用されています。ABS樹脂の「B」はブタジエンの頭文字です。
SBR スチレン・
ブタジエンゴム
一番生産量の多いゴムです。生産量の70-80%をSBRが占めています。タイヤなどに利用されています。
NBR ニトリルゴム 耐油性が高いため、Oリングや、パッキン類などでは普通NBRが使用されます。
CR クロロプレンゴム ネオプレンというデュポン社の商標に代表されるゴム。機械的強度、耐候性に優れるほか、耐熱性などの他の特性においても特に欠点がなく、バランスがとれた物性を持ちます。
EPDM エチレン・
プロピレンゴム
耐候性が良い。SBRにつぐ生産量。
IIB ブチルゴム 耐候性が良い
U ウレタンゴム 機械的特性に優れ、産業機械のすべり止め、クッション材として多用されています。
従来型の固形のほか、液状の原料もある。
SI シリコーンゴム 耐熱、耐候性にとくに優れています。
従来型の固形のほか、液状、ペースト状の原料もあり、型取や、シール材にも利用されています。
ACM アクリルゴム 耐熱性、耐候性が優れています。耐水性や耐寒性は悪い。



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