プラスチックの分類 その2 熱硬化性樹脂
大雑把にいうと、熱で固まる「熱硬化性樹脂」は架橋反応とよばれる化学反応によって硬化します。
熱をかけるのは反応を促進するためです。
2液性のエポキシ接着剤というものがありますが、熱硬化性樹脂そのものです。
熱により化学反応が促進し固まる。だから、温度が高くなっても軟らかくなりません。
樹脂の種類などにもよるのですが、多くのものは、
1)熱硬化性樹脂は熱で軟化しないので、耐熱性がよい
2)金型構造が比較的単純にできるので金型費が安価
3)一般的な圧縮成形法であれば、プレス機のような単純な構造の成形機で良く設備が安価
などの利点があるのですが、
1)加工時間が熱可塑性樹脂に比較して、非常に長い
2)スクラップなどのリサイクルが困難
3)通常、バリ取りの2次加工が必要となる
などのデメリットにより、特定の分野にのみ使用されています。
最近では、
1)RIM成形法とよばれる全自動成形
2)フィギアなどの極小ロットむけ製品(簡易キットとして販売されている)
などで見直されつつあります。
熱硬化性樹脂の種類は以下のとおり
エポキシ樹脂
ジアリルフタレート樹脂
シリコーン樹脂
フェノール樹脂
不飽和ポリエステル
ポリイミド樹脂
ポリウレタン樹脂
メラミン樹脂
ユリア樹脂